nanako

マッド・シティのnanakoのネタバレレビュー・内容・結末

マッド・シティ(1997年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ダスティン・ホフマン、ジョン・トラボルタ主演の社会派ドラマ。
と言っても堅いものではなく、どきどきしたり心配したりしながら見ました。ラストは悲しかった。。。

ダスティン・ホフマンの人を食ったようないたずらっ子っぽい魅力と、トラボルタの不器用で子供みたいな魅力が良く出てました。

マックス(ダスティン)は特ダネを狙うニュース記者。でも間違った報道・心の入ってない報道は嫌いです。サム(トラボルタ)はリストラされてしまった美術館の警備員。話を聞いてくれない館長に訴える為に銃を持参で行くんですが、間違って同僚を撃ってしまい、知らないうちに子供達を巻き込んだ立てこもり犯になってしまいます。
居あわせたマックスはサムの単独インタビューをし、彼に有利に働くように力を貸すんですが。。。

銃を持って行ったのは悪いですが、サムはほんとは真面目で不器用でちょっと頭の悪い子供みたいな人。建物内の様子を知らない民衆が、報道から得られる情報だけで色んな反応をするのがリアルでした。
でも実際私はその民衆の立場。男が子供達を人質に立てこもっているとすれば、どんな理由があっても許されません。話した事のない男の味方なんてできないのが現実ですよね。リストラされてもがんばっている人なんてたくさんいるんだし。。。

サムの子供っぽい部分と、不幸な偶然の連続で、とても悲しいラストになってしまいます。でも、ただ落ち込むだけでなく考えさせられるのがこの作品の良い所。
みんながサムを追いつめて殺したというのに、誰もその事実には気づかず、多分言っても自分のせいだとは思わないでしょう。集団心理のこわさですね。アシスタントの女の子が遠く見えてしまいました。

せめて、子供達の心には優しく楽しいサムの姿が焼き付いている事を願ってやみません。
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