いちお

ジャイアンツのいちおのネタバレレビュー・内容・結末

ジャイアンツ(1956年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

◎ログライン
東部出身のレズリーはテキサスの牧場主ジョーダンと結婚し、テキサスに移り住む。彼女は文化や価値観の違いに負けじと生活する。その折、義姉のラズが事故死し、使用人のジェットが土地を手にすることに。

◎良かった点
・女性蔑視、人種差別を色濃く描いている
・哀れな人生を送るアンヘルと裕福な人たちの対比(アンヘルの葬式vsジョーダンの子供たちの結婚式)
・一人一人が人間臭い偏見を持っている



本作の焦点は、なんと言っても差別への警鐘でしょう。現代でも未だに問題視される性別と人種の差別。50年代で既に掲げているから、メッセージ面でかなり先駆的な作品。逆に言えば、65年経った今でも解決されていないわけだから、中々根強い問題だと言える。
とはいえ、本作を見て「イヤァそれはダメでしょ」とか「そこが遅れてるよ」とか思うのは簡単。だって、ジョージ・スティーブンスがわかりやすく表現してくれているもの。もっと実践的な場面で、本当に正しい("正しさ"って何?というところだが)振る舞いが出来ているのかを、もう一度考えなければいけないな、と。(自戒の意味も含めて)

実は3時間越えの洋画を見たのは、記憶の中では初めてのこと(邦画だとクロサワの『七人の侍』)大作は満足感があるけど、毎回「3時間があっという間だった!」とは思えない。少し、途中で気持ち的に中だるみしてしまう。
ところで、『エデンの東』のジェームズ・ディーンが今回も。しかし、本作撮影直後に自動車事故で亡くなったようで……。生きてたら80代だけど、ダンディな彼も見てみたかったですね。エキストラ以外での出演作は本作と『エデンの東』『理由なき反抗』だそう。コンプリートしなくては。
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