メグスリ

私の中のもうひとりの私のメグスリのレビュー・感想・評価

私の中のもうひとりの私(1989年製作の映画)
3.5
人生においてやったこととやらなかったこととは表裏一体だけれど、やらなかったことを人はこんなにも後悔する。やらなかった回数は、自分が自身の感情に嘘をついた回数になるから。それが痛いほど伝わる作品。最も普遍的で最もありふれた幸せに気付くのは一番難しい。
哲学者はしばしば映画において真理をつかもうとするほどに遠ざかる滑稽な存在として描かれるが、ここでもまた例外ではない。