ちくわぶ

羊たちの沈黙のちくわぶのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
3.8
っっこぇえぇえええっっ!!!

人と話す時、目を見るのが苦手な人なら目をそむけたくなる程カメラ目線でなおかつアップなシーンが多い。
目力で圧倒されるし、変に緊張してしまう。
サイコパスなレクター博士がいつキレるか、いつ暴れるかわからないからもう終始ヒヤヒヤよ…。
ただ不思議とレクター博士の鋭い勘と紳士そうな雰囲気が魅力的で嫌いになれないし…笑、
やってる事恐ろしすぎるけど最後のシーンでは、もはや早くあの医師を殺して欲しい!!とまで思ってしまった…笑

人間って恐ろしいね…w

グロいシーンや苦手な虫や幼虫が出てくるからムズムズしてしまうし最悪よ…!なのに観続けちゃう理由はこの作品はただグロいだけじゃないからだと思った!

サイコパスな殺人鬼が表向きとして進むけど、人が人をここまで壊してしまう怖さや、人間の欲、人間のコンプレックスがいかに根深いのかを上手く表現してる。それに女性が裏で一生懸命動いて証拠を掴むのに、表では男性陣が自分の成果としてアピールするシーンは色々と考えさせられる。女性を上手く使おうとするけど、結局空回りするのも皮肉じみてて良い。

そう思うと、この作品を象徴する羊がピッタリはまる。

なぜ聖書でも人間は羊に例えられるのか、何となくこの作品はそれをわかりやすく説明してる様に感じた。
羊は群れをつくり行動することから、一人では生きていくことの出来ない人間の姿や人間社会を表したり、羊は臆病で視界が狭く、いつもさまよっているイメージだったり…。

羊はキリストのシンボルという事もあって、数えきれないほど色んな意味合いがあるからこそ作品と重ねて考えるとアーティスティックで面白い。笑
まあ単純に観ても面白いと思うけど!
色々と本質を見抜く力が必要かも…?
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