ナナ

ブロンクス物語/愛につつまれた街のナナのレビュー・感想・評価

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人の愛しさと危うさが、人種のるつぼアメリカ、ブロンクス、ハリウッド、歌、マフィア、賭け事、...etc.によって表される。
父ロバートデニーロとマフィアのソニー。
主人公にとっての父的存在の二人。
家族は血の繋がり以上に出会って作っていくものだと思える。父は二人くらいいた方がいい、と思える、本当にステキな二人。

人の危うさ。
主人公の素直さ。影響されやすさ。
主人公がソニーに惚れ込むのはただカッコいいというそれだけの理由で、
それだけの理由で、人はこの人の言うことが正義なんだと信じてしまうことが出来る。..ということが端的に表されている。
もしソニーがレイシストだったら、大変なことになっていた。

人の価値観や差別感情はそういう簡単で脆いところから作られているのかもしれなくて、
これが正義、というのは、心に深く長く根を張るもの。

俳優も映画も、人に影響を及ぼすもの。
影響する側の責任について描いた映画と言ったら穿ちすぎかな。
ナナ

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