あおみどろ

ガメラ2 レギオン襲来のあおみどろのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
4.0
近年だと『シン・ゴジラ』が記憶に新しい、政府の要人たちが怪獣に対して戦略を練っていくスタイリッシュな作風はやはり観ていて気持ちいい。下手な人間ドラマを組み込むよりも、こういうスタイルの方が怪獣映画と相性いいのでは?
前作はガメラとギャオスという高速飛行型怪獣2体のハイスピード空中戦を拝む事が出来たが、今作はそういった描写は見受けられない。ちょっと物足りないなぁ………と思いつつも、飛行時の慣性を活かしてスライディングしながら火球で攻撃したりジェット噴射でレギオンの攻撃を回避したりと、十分にその特徴が活かされていた。
何よりガメラに欠かせないのが「子供達の願い」の力。子供達の純粋無垢な願いがガメラを復活へ導くシーンは胸にグッとくるものがある………平成三部作では初お披露目のアルティメットプラズマで仕留めるのも、戦いの幕引きとして100点だと言える。
リアルに寄せた描写もそりゃ勿論大切だが、その範疇を超えた「願い」こそが『ガメラ』の本質なのだなぁと実感。『ガメラ リバース』ではどういった描写が成されているのか………楽しみだ。
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