ジーク

ヤング≒アダルトのジークのレビュー・感想・評価

ヤング≒アダルト(2011年製作の映画)
4.0
大人になれない僕らの~強がりを一つ聞いてくれ~。


メイビス・ゲイリー37歳自称作家(嘘は言ってない)独身で都会に暮らし容姿は美しいが私生活ではメイク落とさず寝て、コーラをラッパのみ、文章打つ仕事なのにPCが汚い・・と所謂典型的仕事は出来るし外では繕ってるけどダメな女。
ある日元恋人バディから赤ん坊の誕生の連絡を受けたのをきっかけに、事もあろうにその元恋人を略奪しようと地元の田舎町へと赴くが・・・


一番最初の文はサンデー連載だった名作「金色のガッシュ」のアニメ版OPテーマで今作とは無関係です。笑

ただこのひとフレーズにこのメイビスという女性が集約されてて鑑賞中このフレーズが頭をぐるぐる回ってましたそういうわがまま女の唄では無いんですが本来。笑
とにかく周りが見えてないし、子供で思慮が足りてないんですよねこの主人公。
OPシーンで、恐らく元恋人との想い出の曲であろうテープを車で掛けながら帰省するんですが、自分の聴きたい所過ぎたら一回巻き戻しやがるんですよね。笑
勿論劇中では一人なので自由ではあるんですが、用は相手が子供が出来て今幸せである事とかどうでもよくて、自分の事しか頭にない、ある意味狂ってるのを象徴付けているんですよね。
このシーンでもうこの映画いいね!!ですよ「うわっ・・笑」ってなりましたけど。笑


また、最初から狂ってるのに更に狂っていくのを象徴するシーンとしてエステサロンのシーンが最高でした。
計3回ほどエステサロンに行くんですが、相手へのアプローチに対して客観的に観ればなにも手応えないのに勝手に手応え感じてグレードアップさせてくんですよサロンを。笑
もうここまで来ると本当に病気。笑

そしてラスト、この映画は自己肯定の出来ない女が自分を許容して、子供の時に本来するべきだった「子供からの卒業」を行う訳ですが、映画的カタルシスとか、溜飲が下がるとか一切ないです。
見方によれば「は?」てなりかねないです。笑
でもだからこそリアリティーがあり、大人になるってこういう事なんだろうね・・・ととてもモヤモヤした気持ちと共に納得させられてしまいます。

我らがフュリオサ大隊長こと、シャーリーズ・セロン化け物ですねこんな嫌な女もちゃんと胸糞悪く魅せてくれるんですから名女優です。笑

あぁー痛い痛いよー///とこっちが恥ずかしくなるのを耐えられるかたは是非ご鑑賞下さい。笑
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