Hana

ロスト・イン・トランスレーションのHanaのレビュー・感想・評価

3.0
日本人である自分から見ると不思議な感覚になる映画。

全体的には日本をシニカルに捉えているのかなと。
主役の彼らからすれば、好きで来たわけでもなく特段興味も無い、しかも英語は絶望的に通じないとなればこの世の地獄以外の何物でも無いだろう。

そんな彼らから見える視界はすごく汚らわしい国の様子が映し出されているように感じた。
窮屈で煩くて無駄に雑多で行き交う人々の顔の形と色がみんな同じ…。

自分自身、東京に住んだことがあり京都にも滞在したことがあるので見知った背景が多かったのだがそのどれもが薄汚れたものに見えてしまった。
(もともと綺麗だとも思ってないが)

逆に日本人である私にそこまで思わせることが出来ているのが本作のクオリティでもあるんだろうと感じた。

余談だが、ソフィア・コッポラの盟友・野村訓一氏が出てきたと思ったら藤原ヒロシ氏やヒステリックグラマーの北村氏など界隈の方々の出演が賑わっていた。

"日本のジョニー・カーソン"はあの方のことだったのか。
当時の勢いからすれば納得出来なくもない。
Hana

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