007／ワールド・イズ・ノット・イナフのSHOHEIのレビュー・感想・評価

アバンタイトルのロンドンを舞台にした目まぐるしいボートチェイスは見もので、皮肉にも本作随一の白熱したシーン。ドラマ性とアクションの両立を目指した007でありながら、ドラマ部分は語り口の不器用さゆえか視聴者がおいてけぼりで不親切さを感じる。痛覚を失った敵役レナードもその設定が活かされる場面などは無く惜しい。話運びのディテールをもうわずかにシリアスに煮詰めれていれば傑作になり得た作品。