終わった男の再生の物語
蛇の道では
脚本高橋洋の意図なのか
キレイに構成されている
一方で本作は
脚本も黒沢清なので
より感覚的でザラついています
個人的には
全部が腑に落ちる映画より
よく分からないけど
何かを持って帰れる映画が好きなので
本作の方が好きでした
にしても
ダンカン、寺島進、大杉漣が出てて
説明が削ぎ落とされた編集
シュールな台詞まわし
男に振り回される幸薄な女性
高ぶりの無いソリッドな暴力描写
ほぼ北野映画ですね
自分の意思で岩松を殺し
人間として再生した新島
働く実感のある
肉体労働に勤しむ姿で
彼が自分の足で歩いていると
観客は確信します
白いシーツで覆われた
何かの正体を見据えた彼には
進むべき道は明白なのでしょう
たとえそれが
周りの人間を置き去りにしながらでも