ニークラタツヤ

コンタクトのニークラタツヤのレビュー・感想・評価

コンタクト(1997年製作の映画)
5.0
僕はラーメンという食べ物で
これだ!と思えるものと出会えてこなかった人生でした。
ラーメンとご飯を食べる家系ラーメン。
太麺と卵を絡めたりチーズをかけたり等を行う二郎系ラーメン。
スープの奥ゆかしさを楽しみ細麺でさっぱりと食べる魚介系出汁のさっぱりラーメンなどなど様々なラーメンに興味を持ち、その都度食べました。
その度に、美味しい!と感動していました。
そんな僕が、先日湘南台にある辰巳屋にいきました。
辰巳屋は太麺と細麺が選べて、豚骨系ラーメンです。ずっと存在は知っていましたが実際に行く機会がなく、存在を知ってから初めていくまでに約4.5年ほどかかりました。
辰巳屋は友人に話を聞くたびにすごく混んでると聞いていましたが、その日はまさかのノーゲスト状態。これは何か起きるだろう直感でわかりました。
食券はシンプルなラインナップ。
僕は太麺を選択。トッピングは選ばず
にんにくご飯をセットで注文。
友人と2人で世話話をしながらラーメンの到着を待つ時間もとても楽しく、ラーメンへの期待は増すばかりでした。
6.7分待ってのち、ついにラーメン到着。
そしてご飯も同時に到着。
見た目はとてもシンプルなラーメン。
トッピングも少なめで、あとは食べるだけという状態。
ラーメンご飯に慣れた自分は、味に対してのある程度の予測をつけていました。
フラットな気持ちで、スープを一口飲む。
ゴクッ、、、、ゴクッ、、、、ゴクッ、ゴクッゴクッゴクッゴクッ、、、、、
完璧だ。このラーメンに出会うために生まれたんだ。今まで食べたラーメンが美味しくないわけでもない。潜在的にこんなラーメンがあったらいいのに、、、と何年も何年もラーメンを食べ続けていた自分。自分が気がつかない間に理想のラーメンを自分の中に作り上げていたことをそのスープを飲んだ瞬間に分かった。このラーメンがあれば、俺はラーメンというジャンルはもう満足である。完璧だと、そう感じた。
それが辰巳屋と出会った自分のエピソード。
この映画はこのエピソードを映画に置き換えたバージョンである。
最後の30分間は文句のつけどころがない。
人生で最も観たかった映像があるとすれば、この映画のラスト30分間でした。(前半1時間半の鑑賞も含む)
ニークラタツヤ

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