スギノイチ

仲よし音頭 日本一だよのスギノイチのレビュー・感想・評価

仲よし音頭 日本一だよ(1962年製作の映画)
3.5
長谷川一夫、京マチ子・若尾文子・山本富士子・市川雷蔵・勝新太郎…
この全員が本人役で登場する。
カメオとはいえ、いちサラリーマン喜劇とは思えぬほどの豪華キャスト。

目の眩むようなキャストの中、中村鴈治郎演じる父親が格別だ。
当時の日本映画の父親は、笠智衆・佐分利信みたいな多くを語らないタイプか、森繁・小沢栄太郎みたいな俗っぽい昭和オヤジタイプが多い。
本作の中村鴈治郎も後者のようでいて、実はどっちでもない。
一見するといつもの”食えない爺さん”的イメージだが、内心には息子(本郷功次郎)への愛情に溢れている。
溺愛と言っていいレベルの愛情を抑え、表面的にはヒヒ親父を演じているのがいじらしい。

イベント前、スターたちが浪花千栄子の呼び声で続々集結する展開はワクワクするし、僅かだが雷蔵と勝新の雑談シーンまである。
後追い世代には嬉しい、素の2人の会話。
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