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サウダーヂのgesuのネタバレレビュー・内容・結末

サウダーヂ(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

山梨県が舞台なリアルな日本HIPHOP映画。いなたい。季節もちょうどいい。甲府の盆地ならではのムアッとした暑さが伝わる。
工事現場の作業風景見るたびに本当に現場の方々には感謝ですな。自分には到底できない。
少し前の時代とはいえきついな。
日本の地方都市に蔓延る現実にこちらまで息がつまる。
stillichimiyaの歌詞にあるように低賃金長時間労働によって思考が奪われ、同じようなチェーン店が密集したショッピングモールに集まり、一生そのループで朽ちていく。
そこには継続的な文化という考えもなく、時間と金に追われる消費という行為のみ。

ジリ貧のドカタの兄ちゃんnorikiyoのMVに出とったなあ。
結局アジアンのおねえちゃんに行くんかい。既婚なのに。
ハッパのタイ帰りのビンちゃん儚い、突如蒸発する雰囲気たしかにこんな感じだわー。
天野ッティ先輩も親に弟に境遇きつい。
1番きついのは出戻りのクスリ女だけどな。痛すぎ。
よりきつい現実が欲しいからなのか、善人やイケメン美人がほとんど出てこない笑
バンコクナイツもそうだったけど、これも家族や故郷のことについての考え方が国や境遇で大きく違うのには考えさせられた。
しっかし経済的に追い詰められた人間が牙を剝きだす敵はなぜ的外れなのか。
本当の敵かはあんまり関係なくて、自分が不満に思ってる手近な敵。天野にとっての敵は本当はブラジル人じゃなくてドラッグや政治家や企業なんだったんではないか。刺してなにか解決するわけではないが。

あの商店街の80'sフラッシュバックは実際体験してない時代でも切ない。
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