洋梨

幸福の黄色いハンカチの洋梨のレビュー・感想・評価

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)
3.8
金曜ロードショーで久々に観る。
何度目かの鑑賞で印象に残るのは、桃井かおりの芋臭さを醸し出す芝居と、短気で意気地のない一寸格好悪い健さんと、マツダのファミリア。武田鉄也のキモさは地が出ているだけなので、数度目だとあまり心に残らない。初見のときはインパクト極大だったけども。
終盤になると劇中のファミリアに自分で買った車のような愛着が沸いてくる。丸っこいボディと丸いライトに少し下品な赤い色が何とも可愛く見えてくる。この車をキャスティングしたスタッフは賞賛されていい。これがセダンやクーペだったらここまで物語に溶け込めたものだろうか。
山田洋次が名匠の評価を確立し、健さんと武田鉄也に新境地を開き、日本映画史に名を残す本作。そんな映画に使ってもらってホントにマツダは得をしたよなあ。
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