AONI

酔いどれ無双剣のAONIのレビュー・感想・評価

酔いどれ無双剣(1962年製作の映画)
4.5
豪快先生の荒治療。酒の飲み比べで親交を深めるとは、これまた豪快ですな。

沢島作品の中では、さすがの右太衛門御大もワンマンぶりが抑えられて程よい感じ。 学問知識だけでは本物の“治療”はできない! ちゃんと元ネタ『赤ひげ』が持つヒューマニズムな要素が組み込まれている。

生真面目な若者を演じさせれば、東千代之介の右に出る者はいない。
里見浩太郎が演じるのは喧嘩っ早くてお人好しの子分。沢島監督は一心太助のような役回りを彼のキャラに託したのではないだろうか。
そして右太衛門御大と対決する凄腕の浪人を演じるのは近衛十四郎。この人の高速の殺陣回りはスゲェぞ!

その他田中春男、清川虹子といった沢島作品の常連メンバー達による、コミカルな江戸っ子庶民の姿が素敵であります。
AONI

AONI