セルジロベルト

白い恐怖のセルジロベルトのレビュー・感想・評価

白い恐怖(1945年製作の映画)
4.1
イングリッドバーグマンは、カジュアルの華やかさではなく、クラシックの格を感じる。
彼女が愛に狂う役を演じると説得力が出るな

精神分析をテーマにした映画でダリの手を借りる面白い趣向
夢のシーンではダリの存在が影響してか映画の中でも異様な時間だった。
既存の概念を微妙にずらす様なあのヴィジュアルは、シュールレアリスムらしい気持ち悪さが出てて良い。

それにしてもサスペンスの表現はやっぱりヒッチコック凄い
カメラに目の役割を与えてる。集中する目、ジロジロ動く疑惑の目、恐怖に怯える目、猟奇的な目などは、目の感情と言える今でも画期的な表現技法の一つだと思う。
グレゴリーペックに当てる光は見事だったし、リボルバーは映画を締めくくる衝撃を与えるシーンになっていた。


シナリオは今まで見たヒッチコック映画の中で一番面白かった。