YP子

ティファニーで朝食をのYP子のレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
5.0
「Breakfast at Tiffany's」

1958年に出版された、アメリカ合衆国の小説家トルーマン・カポーティによる中編小説が原作。
1961年にオードリー・ヘプバーン主演で映画化。

カポーティは、マリリン・モンローを主役にすえることを条件に映画化を了承したんだね!この役は娼婦役というかちょっとビッチな役だったから、セックスシンボルと呼ばれることに強い抵抗を感じていたマリリンは断ったんだってね。
で、オードリー・ヘプバーン用に脚本は書きなおされたとさ!
いやぁ。マリリン用の脚本、マリリン主演でも見て観たかったな!また違った素敵さがあるはず!


こんだけ有名な映画だと観るタイミングを逆に逃してて初めての観賞。
なんとなく堅苦しい物語なのかな?って思ってて興味がなかったからっていうのもあるけど。



早朝5時のニューヨーク。
あの名曲「ムーンリバー」が流れる中、5番街にあるティファニーのシーンから始まる。

ムーンリバーは大好きな曲!
そっか。この映画で使われてたんだぁ!と感動。やけに朝方のN.Yに似合う。
素晴らしいシーン。

この映画、奥ゆかしく品格高い美しい物語だと思ってたの。(多分、題名のティファニーから勝手に)
有名なビジュアルのオードリーはフォーマルなジバンシィのリトル・ブラック・ドレス(ジバンシィはオードリーのために数々の映画衣装を手がけてるんだってね)に煌びやかなネックレスとティアラをしてるでしょ?
だからどこかの上流階級のお嬢様の話かとずっと思ってたら。。。

ら!!

全然間逆じゃん!(笑)
ってなりました。
超BAD GIRL。

最初のシーンでティファニーに入るのかと思いきやまさかの、ティファニーの外でウィンドウを眺めながらパンとコーヒーを飲んで歩き去る。しかもパーティー帰りの酔っぱらい。あ!もしやこのお嬢さん、パーティーアニマル!?ってね(笑)

そしてこのお嬢さん、ホリー・ゴライトリーがすっごくかわいくて魅力的で性格も見た目もツボでした!!この映画がこんな有名なのも分かる!これは女子大好きでしょ。
ポール・バージャクも良い!すごく良い!この男友達感。最高。
この2人の関係がすごく良い。
誰にだって一人や二人こういう男友達が欲しいって思うよね。

ホリーの身支度の仕方が最高に好き。
あのドタバタ感。

椎名林檎のベンツ真っ二つばりにぶったぎられた浴槽のソファ。
ティファニーカラーのアイマスク。
(紐で結ぶタイプってとこが最高)
寝起きの白いシャツ。
キッチンをキッチンとして使ってない感じ。
ポストをポストとして使ってない感じ。
女が男の面会に行く時の心得。
随所に見える女子の憧れと現実の要素!!
SATCって、この映画にすごい影響を受けてそう。
素敵。


劇中オードリー自身が歌ったムーン・リバーは監督はカットしようとしたけど、オードリーが「絶対だめ!」って言って残ったシーンなんだってね!
素敵だったもん。残して正解。


ユニオシの描写だけが、日本人としてはちょっとイラっとしたけどね。(うっすら青い目をしてたくせに)
当時のこの悪意に満ちた日本人像は、たまに映画で見るけどやっぱちょっとイラっとしちゃう。


映画全体としては、最初のシーンで惹きこまれてからずっと惹きこまれ続けました!

「ティファニーで朝食をするようになっても自分というものを見失いたくないの。」

あぁ。ホリー。


好き。


もっと早くに観ておけばよかった...
できれば20代半ばに。
女子ならば誰にでもある憧れや欲望、野望みたいなものがつまった素敵な1本でした!

ホリーにとっての「ティファニー」が、自分は何だろう?って思って考えながら観賞したけど、ホリーほど強く思えるものはまだなかったな。

こういう理想を持つことも大事だな、って思ったので探してみようと思いました★
YP子

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