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ティファニーで朝食をのKのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
4.0
海をバックにしたロケーションでの野外映画「海とくじらと映画館」で今作を観て何だか胸がぎゅっとなって涙が出てしまった。得体の知れない何かが心を掴んで離さなかった。

ゆっくりと日が沈み、辺りが少しずつ深い青に染まる頃、スクリーンから甘美なメロディーが流れてきた。窓辺でギターを片手に口ずさむ彼女の表情から歌声、何もかもが美しくて涙が出た。ムーンリバーという曲のマジックにかけられて、まるで夢の中にいるような、温かくて寂しくて恋しくて、涙がぽろぽろ止まらなかった。

野生のままで生きたいけれど、本当は誰かに見つけてもらいたい。そんなホリーの本音を覗けるような哀愁のある素敵な名シーンでした。オープニングも並ぶぐらいとっても好きだった。
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