さくらえび

樹氷のよろめきのさくらえびのレビュー・感想・評価

樹氷のよろめき(1968年製作の映画)
3.7
雪降りしきる冬の北海道を舞台とした作品。三十過ぎの女と、その女と行きずり恋に落ちた男、その女の昔の男で不能から回復した男。単調なリズムのBGMと荒れ狂う風の音の中で描かれる破滅的な三角関係。

寒さも暖かさも含めて凄く温度を感じる映画だった。
寒さは寂しさ、人肌の恋しさ、空虚な心を感じさせる。暖かさからは安堵や希望を感じた。
寒い町で、心も体も暖かさに飢えていた人達の悲劇。

吉田喜重の作品て岡田茉莉子主演が多いなーとか思ってたら、結婚してるんですね。知らなかった。
道理で一段と美しく撮られてるわけだ。