Ken

ファッションが教えてくれることのKenのレビュー・感想・評価

3.8
2020年135本目。
おもしろかったーーー
あまりにも知らない世界だからこそ、興味を持ってみることができた。そういう目線で見れるなら、ファッションセンスとか皆無な人が見ても楽しい作品ですね。僕にはとても良かったです。

アナウィンターのドキュメンタリーというか、グレイスのドキュメンタリー感あるよね。でもどちらにしろ面白い。
アナは冷静に決めるけど、グレイスはもっと人間味がある。企画落とされまくって、落ち込んでイラついたりとか。なによりこのドキュメンタリーのカメラマンをモデルにしちゃうお茶目さと、さらにお腹をへこませる加工はするなって電話しちゃうところの場面、最高すぎ、くそ笑った。

「妥協しないで。もっと努力しなくちゃ。でないと非難されるよ。」なんて会話が出てくるのすごいよね。プロ意識の高さよ。
とにかくプロ意識を味わえる作品。
序盤のアナの表情マジで怖い。こんな人が職場とか取引先にいたら、覇気に気圧されて死んじゃう。超一流のデザイナーの人たちが、"とってもカラフルね"という皮肉一言でめちゃくちゃ動揺するシーンすごい。


僕自身はすごい音楽が好きで、高校大学はずっとバンドをやっていたから、音楽に対しては、ちょっと知識はある。そういう僕が素人相手にガチで語ると、意味不明らしいけど、
この作品では、そんな素人気分を味わえる。アナがこれはダメとかバサバサ切るけど、なにが違うのか意味わからない。どういう目線でどういう評価をしてるのかめっちゃ気になる。
そういう世界で生きている人には見えるものがあるのだろう。


でもさ、ファッション業界って特殊で、上からトレンドが降りてくる仕組みだから、アナみたいな人が生まれちゃうんだよね。音楽とかの業界だったらあり得ないお話。




アナウィンターの昔の写真くそかわいいなって思ってたら、他のエディターの人たちの昔の写真も全部かわいすぎて、さすがだ………って思い知らされた。

5万ドルかけて撮影したものを切り捨てられる勇気すごい。VOGUEでボツにされた作品集っていうの作ったら、すごそう。





VOGUEの9月号すごい見てみたいんだけど、VOGUE Japanの9月号買えば内容はだいたい同じとかなのかな…?
Ken

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