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海辺のポーリーヌのナチョスのレビュー・感想・評価

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)
4.1
「言葉多きものは災いの元」という冒頭の言葉通り。

アンリの家でそれぞれ恋愛について語る大人たち。

それを座る場所を変えながら静かに聞くポーリーヌ。

子どもの彼女が一番大人。

年齢関係なく、率直に議論を交わすポーリーヌが見ていて逞しい。

ずっと赤い服を着るアンリと白や青の服を着るポーリーヌ。

それは欲望や情熱と純粋や冷静な二人を対比し、表しているよう。

ラストでマリオンは「ウソかもしれないことを悲しむのは間違いよ」と、お互いにとって都合のいいことを信じることをポーリーヌに提案する。

真実を知っているからこそ、あっさりと「いいわよ」と微笑むポーリーヌのあどけない表情が良い。

ロメール作品にはクズ人間が割と登場するが、本作のアンリは一番嫌いかも。笑
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