Ryohei

パニック・ルームのRyoheiのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
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 上質なサスペンス・スリラー作品。ジョディ・フォスターと幼いクリステン・スチュワートという美女親子。元々メグの役はニコール・キッドマンだったらしく、なんと元夫の愛人役で声出演しているという豪華な使い方。

 監視カメラなんて気持ち悪い、明日全部オフにしよう。そんなスタンスからの、強盗が来てからはもう監視カメラさまさまの状況に。カメラワークがねっとりとしており、4階建ての家を舐めるように撮る感じの気持ち悪さ。ドリルで破ることもできない最強のパニック・ルームの中にいるにもかかわらず、なかなか好転しない立場。それでいてまさかの途中から、パニック・ルームの内と外のメンバーの逆転。最初の「絶対出てやるもんか」的状況からは考えられない展開。

 強盗が少し間抜けで優しいものだから安心できるものの、どうやっても入れないパニック・ルームを基点とした展開はまったく飽きなかった。終盤警察が来て「合図を送る」というなかなか良いアイデアも、ここで警察が出てきたら台無しだよなと思う通りで、実に観客の心理を容易に動かす監督の力量がこれでもかと出ている。面白かった。
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