ルーク大佐

クラッシュのルーク大佐のレビュー・感想・評価

クラッシュ(2004年製作の映画)
4.7
20年前公開当時に映画館で見たとき、哀しさでも嬉しさでも切なさでもなく、無垢の愛に接し脳が震えカラダが浮くような感覚を味わった。悲しみに共感したわけでもなく上機嫌で涙を流していた。

こんな映画体験はめったにできない。
DVDで鑑賞後も感動したが、映画館の大音量大画面で見たときのように心を持って逝かれるほどではなかった。まして配信サイズが初見だったら、4.0くらいにおさまるかもしれない。
20年前の脚本、テンポ、撮影だと多少古さも感じるし。

ただ、群像劇としての設定は深みがある。善行をなす人が悪行に出合うこともあれば、悪人が善行をなすこともあり、報われる人もいれば運のない人もいる。多数の人がぶつかり(クラッシュ)ながら成り立つ社会の縮図でもある。

天使のシーンは何度見てもヤラレる。
映像に連れ添う音楽のボリュームが徐々に上がってくる手法はさすがだ。
多様なテーマを巧みにつなぐ編集はまさにプロ技!
ルーク大佐

ルーク大佐