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容疑者Xの献身のSYUのレビュー・感想・評価

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)
3.0
2020/11/21
監督 西谷 弘
福山雅治
柴咲コウ
堤 真一

【天才対天才】

殺人を犯した隣人母娘を救うため、天才数学者である孤独な男、石神(堤)が計画した完全犯罪。
偶然にも男の大学時代の同級生であった、主人公湯川学(福山)が辿り着く事件の驚くべき真相を描く、東野圭吾の直木賞受賞作にして大人気ドラマ「ガリレオ」の劇場版第一作。

東野圭吾作品は好きで良く読みますが、デビュー作である「放課後」、「新参者」、そして本作が個人的ベスト3です。

特に本作を読んだ時の衝撃と感動は今も忘れられない、男が使った予想を超えたトリック、完全犯罪に論理で挑む湯川、ラストの哀しみ、見事な作品でした。

TVドラマ版のガリレオは、どちらかというと軽快な感じだったので少し心配だったのですが、本作はオープニング以外軽快感が無くなり、とくに石神役の堤真一の演技が原作通りのイメージでしっかりと人間ドラマも描かれていて予想以上に面白かった記憶。

互いに天才が故に分かる相手の思考、先の先を読む"知の戦い"。
上質なミステリードラマの一本です。

鑑賞日2011年11月6日 DVDにて
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