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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセスのスコットのネタバレレビュー・内容・結末

2.8

このレビューはネタバレを含みます

過去の劇しん作品のヒロインが一瞬ながら勢ぞろいしたのは嬉しかったし、前半までは斬新な設定で飽きずメッセージ性も高いので結構楽しめる。若干うざったいギャグやミュージカルシーンはありつつも、前半の良い意味でぶっ飛んだ世界観や、中盤からの非常に重いシリアスな流れと、家族の1人を助けるためにしんのすけら野原一家が奮闘するという、ベタだが最高に熱いストーリー展開も好み。

しかし、終盤の敵との戦いはなぜか肉弾戦ではなく心理戦で、斬新ながらも内容そのものは意味不明。ボス戦からラストにかけて起こった現象も説明不足。

ほとんど拉致に近い行動をとったヒマ星人らが、その行動を反省するどころか見てるこっちがイラつくほどの能天気ぶりで接し、ひまわりが必要なくなった途端に地球へ帰させるという傍若無人ぶりを見せながらも、最後はすっかり野原一家の味方となり、”良い人間”になっていたのは非常に違和感が残る。最後は、あれだけ酷い仕打ちをしたヒマ星人の助けを借りずに地球に還ってきてほしかった。(さすがに酷?)

しかしこの映画、巷ではだいぶ酷評されているようだけれど、そこまで悪くはない。20周年記念作品の名に恥じないような、良くも悪くもいつもの劇しんクオリティを十分保っていたと思う。
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