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晩菊のlingmudayanのレビュー・感想・評価

晩菊(1954年製作の映画)
3.0
杉村春子にやり込められる細川ちか子と望月優子は「くさくさ」してるだけかと思いきや、終盤で細川の息子が北海道に発つことになり駅の待合室で若い芸者たちを目にしてから奇跡が始まる。見送りを済ませた彼女らはモンローウォークをして歩く若い女性を見て、望月は私もできると言って不器用に真似し、そして2人で破顔する。これだけのシーンなのに2人が華やかな芸者だった頃の過去、杉村や子供らに悩まされ「くさくさ」している現在を想起させつつ、今後もこの2人は何とか生きていくだろうと想像させるような豊かさがあるのだ。
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