harutuna

アマデウス ディレクターズ・カットのharutunaのレビュー・感想・評価

4.5
サリエリ目線から描かれたモーツァルト。
サリエリってもっと意地悪くて卑怯な感じだと思ってたし、モーツァルトの性格も強調されてて、どちらもイメージ覆された!モーツァルトの才能を1番にわかってしまうから、サリエリの嫉妬もとても理解できる…史実に感情と信仰が絡んできて、なるほどなぁ〜!!と思うところが多かった。

実際は誰がレクイエムを依頼したか明らかになっていないけれど、サリエリの妬みと 父との確執を、ドン・ジョバンニの騎士長のシーンからつなげていて、ストーリー展開が面白かった。

あとは、サリエリの作曲した行進曲を モーツァルトが変奏曲にしたら、フィガロの"もう飛ぶまいぞこの蝶"になってしまうところ!!驚いた!!
それとモーツァルトがフィガロの重唱の説明をしてるところ。演劇なら20分口論することも、8人で同時に喋ることもできないけれど、音楽ならハーモニーになるって言ってて、たしかに納得…!

絶対王政っていう社会的背景の中で生きた音楽家たち。もっと音楽が自由な時代だったら、それぞれ別のステージで活躍してたのかなぁとか思ってしまった…

当時の楽器も使われていて、世界観の作り込みがすごかった。タイムスリップしたみたい!
舞台も素敵で、いつかこういう馬蹄形の劇場で、ボックス席から舞台観たいなぁ。笑

結構思い入れのあるコンチェルト20番が1楽章も2楽章も、大事なシーンに使われていて、この曲を勉強してた時に観ればよかったなぁ…と。

音楽ものってことで覚えておきたいシーンが多くて長々と書いてしまった。
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