りさ

ツォツィのりさのネタバレレビュー・内容・結末

ツォツィ(2005年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

よかったです!!!
アフリカ映画なので、もちろん出演者は見たことのない役者ばかり。
けれど、主演のプレスリー・チュエニヤハエの演技力!!
素晴らしかったです!!
言葉少ない役なのに、表情ですべてを表現している。
ちょっとした感情の違いでの表情。
なんか言葉よりも伝わるものがありました。

「そんな身体で、何故生きようとする?」
この言葉が胸に沁みました。
それはツォツィが自分自身に思ってることでもあり、自分はいつ死んでもどうでもいい存在って思っていたのでしょう。

下半身不随の男に対して。
蹴られて歩けなくなった犬に対して。
そして、自らの発砲で下半身不随にしてしまった赤ん坊の親に対して。

下半身不随の男が「どうして生きたいか?」との問いに
「太陽の光を浴びたいだけだ」 と答える。

ツォツィがずっとわからなかった生きることの意味。
気づかせてくれた言葉だと思う。

そして赤ちゃんの母親の、自分は一生歩けなくなってしまっても子供を守る、愛する強さ。

その人間の暖かさや強さに触れたとき、ツォツィも大切なことに気づいたんですね。

南アフリカといえば「世界一の格差社会」と呼ばれる国ですよね。
同じ目に映る町並みも右を見れば高級住宅街。
丘を隔てて左を見れば、食べるものもままならない暮らし。。。

現代における格差社会、黒人差別、
題材は重いがその中で『希望』を見出せる素晴らしい作品だと思います。
りさ

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