お恥ずかしながらブコウスキーを知らなかった。このアプリでこの映画を見つけて調べた所詩人、小説家とのこと。早速本を買って読んでいた途中、レンタルで見つけて本を読み終える前に観てしまいました。サンフランシスコで行われた本人による朗読会と年代別にインタビューを行ったドキュメント映画。
素晴らしかった。もっと早く彼の存在を知りたかった。漠然とした悩みや不安が解消されたかもしれない。彼の生きざまそのものが芸術。そのものが詩となり小説となり、様々な人々の心を動かした人物。私も大好きなトムウェイツ、U2のボノのような名曲を世に送り出している大物がブコウスキーに影響を受けたとインタビューに答えているのだからよほどの事なのである。特典映像で二人がブコウスキーの詩を朗読しているのだが、言葉の重みが凄まじくてうるっときてしまった。
彼の言葉には嘘が全くないように聞こえた。インタビューでも何気なく言った一言が刺さるように響いた。「言いたい事しか言わなくなる」のは父親から受けた虐待が奥底にあったり、彼が文章を書き続けたのは「火が消えないように」。2時間弱と尺的にも見応えあり。何かに迷った時、もう一度観たい。
