舞台は朝鮮戦争(もちろん監督アルトマンの念頭にあるのはヴェトナム戦争であるが)。MASHとは、”Mobile Army Surgical Hospital"の略で、陸軍移動外科病院と訳されている。
このマッシュで働く人々をアイロニカルに楽しく描いたのがこの映画である。ドナルド・サザーランドとエリオット・グールドの2人を中心に個性的なキャラクターが多く登場する。彼らのある種醒めた態度というのが、おそらくアメリカン・ニュー・シネマに共通する姿勢であるだろう。
特に脈絡もなく並行的に起こるギャグはとても笑わせられる。痛快とさえ言える。このブラック・コメディの過激さは次作の『バード・シット』で増大する。