ShinMakita

ジャン=ポール・ベルモンドの 恐怖に襲われた街のShinMakitaのレビュー・感想・評価

2.0
パリ。凶悪銀行強盗犯マルカッチの逃亡を許したことでイラついている刑事ルテリエ。ある夜、ストーカーに狙われていると通報した未亡人ノラが転落死した事件を担当させられてしまう。結局、死因は呼鈴の音に驚いて心臓麻痺を起こし窓から誤って落ちたと判明し、殺人でもなんでもなかったじゃんと思ったルテリエだが、翌日「ミノス」と名乗る謎の人物がマスコミと警察に犯行声明と予告を送りつけ、状況が変わる。ミノスは、性的に堕落した女たちをストーキングし、殺害していくというのだ。ろくでもないキチガイの戯言だと相手にしないルテリエだったが、署長命令でしぶしぶ他のストーカー被害者の安否を確認することに。その過程で、偶然にも犯行直後のミノスと鉢合わせしたルテリエは、大追跡を開始。あと一歩で逮捕というところでマルカッチがパリ市内に現れたという情報が入り、ルテリエはミノスを逃しマルカッチ追跡に切り替えてしまった…

「恐怖に襲われた街」


以下、恐怖に襲われたネタバレ


➖➖➖

いま新宿武蔵野館で、ベルモンドのアクション作品をリバイバルしています。キングレコードが噛んでる企画だからいずれDVDが出るんでしょうが、一本くらいは参加しようかと。


で、本作ですが、なかなかぶっ飛んだ刑事アクションです。イーストウッドがバカでかい拳銃を振り回して、マックイーンはカーチェイス。ではベルモンドの売りは何かと言えば…高所(笑)。デパートの屋根の上で追跡、走行する地下鉄の屋根を移動、そしてヘリから宙吊り。この3つの目玉の前ではもう脚本のアラなんか気にならなくなってしまいます。頭脳ではなく筋肉で何でも解決しようとするルテリエ刑事、有能なんだか無能なんだかわからないところだけど、そんな大らかなとこもベルモンド映画らしくて良かったな。モリコーネのテーマも渋いし、観る価値はありました。特にやっぱ屋根だよなぁ。本気でヤバイ!と思えるシーンの連続ですよ。
ShinMakita

ShinMakita