ピッコロ

銀蝶渡り鳥のピッコロのレビュー・感想・評価

銀蝶渡り鳥(1972年製作の映画)
4.0
あんたが生きてちゃ、銀座のネオンが曇るんだよ

お控えなすって。新面にござんす。
鉄の格子借りうけましての仁義、失礼さんにござんす。
手前、生まれは関東です。
関東は花の東京、新橋育ち。
姓は"フォルテシモ"、名は"ピッコロ"。
人呼んで"あじさいのピッコロ"と発します。
お見掛け通りの、しがねぇ渡り鳥にござんす。

一部、セリフをいじったけど、冒頭、刑務所内で暴れてる囚人に梶様が言い放ち、タイトルがバーンと登場する。

OPだけで言えば、100点満点だ!

さそりちゃん、修羅雪姫と観てきたけど、今作が一番一つの映画として完成されてるように感じたし、一番面白かった。

主人公の名は、樋口ナミ 。
人呼んで、"ひざくらのナミ"と呼ばれる。
刑務所から出所し、銀座のホステス(銀蝶)として働く。
映画の前半は、ホステスもの。
後半は、ヤクザが絡んでくるため任侠映画に変わる。

この映画の大きな見どころは二つ。

まずは、ビリヤード。
ビリヤードと言えば、ナインボールが有名だけど、本作で描かれるのは"スリークッション"という、手球を3回以上クッションさせて他の球に当てる、高度の技術を要するゲーム。
神経と体力がだんだん削られていくのが、緊張感があってハラハラする。

梶様のビリヤードを打つ姿が美しくて、うっとり。💖

そして、もう一つの見どころがクライマックス。
ヤクザの事務所に乗り込んで、梶様お得意の殺陣。
着物を着て刀を持ち、バッサ、バッサ、グッサ、グッサ。🔪
ブシャー、ブシャー、ブシャシャー。

梶様は、ホント血の雨を降らすのがお好きなのね。うっとり。💖
ピッコロ

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