ルキノ・ピ助ンティ

マッキントッシュの男のルキノ・ピ助ンティのレビュー・感想・評価

マッキントッシュの男(1972年製作の映画)
3.4
監督はジョン・ヒューストン、脚本はウォルター・ヒル、主演はポール・ニューマンとくれば傑作じゃないはずがない。と、俺は思いたかったが全くもって話が分からない。ひとつ言えるのは、映画の導入は何であれ観客の興味を惹きつければ何でもいいこと。説明は後でもいい。この映画は唐突に説明が始まり事件が起こりを繰り返し、結局主人公が何を目的とするか分からぬまま終わる。観客に行末を暗示させない為に興味が湧かない。惹きつけられないのだ。演出は凡庸ではあるけど抜け目ない。カーチェイスなども派手さはないけど面白い。でも、肝腎要の話が分からないから理解できない。これは脚本が完成しないまま撮ったんじゃないかと思えるほどひどい。マッキントッシュという存在がこの映画の引っ張りであることに注目し、あの女性や組織の背景を頑張って読み取れば理解はできると思う。むしろそれにしか興味は惹かれないけど描かれないから消化不良のまま終わってしまう。また、それらと主人公の関連性も特に見出せないからプロットもテーマもクソもない。