久しぶりにこんなに心踊る作品に出会った。序盤からタイミングを見計らったかのように流れるサイケに心掴まれまくり。ただの極道サバイバルじゃない。ストーリーはよくあるやつなんだけど、キャラクターに感情移入するタイミングがあまり無いせいか、どんなに拷問を受けていても心が痛むことはない。これが垣谷の目線なのか？「親父」を中盤まで探すのならばもう少し触れるべきだろうとは思ったが、そこで垣谷に同情を少しでも感じさせたらまるで意味がないよなと、自戒の念。俗に言うグロいシーンは沢山あるけど海外で上映禁止になるほどなのだろうか…。合成の雑さは時代を象徴してるのかわざとなのかわからないけどめっちゃウケる。あとイチがスランプに陥っている時の、ジジイとイチの目線がこちらに向かっているカットは素晴らしい。あと総じて、人物の表情の変化の尺が長いように感じたけどどんな意図があるんだろう。今の歌舞伎町のカラ館の奥、聖地巡礼したくなった。しないけど。喫茶店くらいなら堅気でも許されるだろうか。
