ルネ

猫が行方不明のルネのレビュー・感想・評価

猫が行方不明(1996年製作の映画)
5.0
1996年。『スパニッシュ・アパートメント』(名作)のセドリック・クラピッシュ監督作品。

原題は、「誰もが自分の猫を探してる』って意味らしい。

パリ11区を舞台にした心温まるコメディ。バカンスに海へ出掛けることにしたクロエは愛猫・グリグリをマダム・ルネに預ける。しかし、パリへ戻るとグリグリは行方不明になっていた。クロエは捜索を始めるが、次第に多くの人を巻き込んでいき…。

可愛いんだけど恋人がいなかったり、仕事があんまり上手く行ってなかったりする女子が、猫を探すお話。ドラマチックな出来事は起こらずに淡々と展開するのだが、それがまたリアルでいい。

恋愛の難しさがさらっと描かれていたのも印象的。なかなか合う人って見つからないものです。

登場人物たちもまた、ちょっとクセがあるんだけど、基本的には市井の人々。

ラストが良かった。ちょっと『フランシス・ハ』に通じるものも感じた。あんなに元気な女子じゃないけど。

心が暖かくなるような、素敵な作品です。
ルネ

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