あ田

9時から5時までのあ田のレビュー・感想・評価

9時から5時まで(1980年製作の映画)
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「犯罪を隠すためにより犯罪を重ねる」典型的な例 
『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』を観た直後だったので物凄くハラハラしたけどハッピーエンドでよかった

結局男が男に褒められて終わりか〜と思いきや「男社会で認められる」ことを目標にすること自体アホらしいよねメリット無いのに、というオチがクレバー 
ジュディ、ヴァイオレット、ドラリーの手柄を横取りしたマスキュリンなハートがマスキュリンな会長に認められ、ハッピーエンドかと思いきやその報酬として散々自分が行ってきた「トキシックマスキュリニティ」的な振る舞いの被害者になる、という終わり方で、ハートは間接的自業自得(?)だと思った その価値観で生きてきたんだから報酬がその価値観基準になるのは当然 良いとこどりは欲張りすぎ
監禁されるのは普通に可哀想だけど

最初のドラリーの被害は軽いトーンだけどその分かなりリアルで見てるのが辛かった ハートには「悪意はない」し、ドラリーも自分が「加害されてる」ことには薄々気がついてるのに自分の精神と立場を守るために何もわかってないふりを(自分に対して)することで「被害者」になることを拒絶する、という本当に現実でよくある光景
あ田

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