Ryan

四月怪談のRyanのレビュー・感想・評価

四月怪談(1988年製作の映画)
2.4
幽霊の世界はつまらない。


ストーリー
女子高生の初子は死んで幽霊になってしまう。彼女の前に現れたもう一人の幽霊・弦之丞は彼女に元の肉体に戻るよう説得するが…。


主演 中嶋朋子
監督 小中 和哉


面白い雰囲気はあるのに、最後の最後までそれが"雰囲気"だけとは思わなかった。
敗因は「死んで幽霊になっても人間的思考」という事だろう。
そこに"可愛くない性格"の初子が主人公という事もあり、何を見させられているのか観客も迷子になってしまう。

"生きる希望"が単純で馬鹿みたいな動機なので、映画を通して全部が可愛くない。
中嶋朋子と柳葉敏郎が演じるキャラクターがどちらも高校生くらいで死んだ設定なので、そんな若造同士の"死生観"を見させられても心には響かない。

主人公の初子が"馬鹿な女子高生"なので、そんな彼女に振り回される物語を1時間半も観たことは後悔した。

死後の世界や幽霊の設定も人間に都合の良いものばかりで、この作品は"ファンタジー"とは呼ばない。ただの夢で見たエゴなのは間違いない。

映画というよりテレビドラマだった。
Ryan

Ryan