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炎の少女チャーリーの福福吉吉のレビュー・感想・評価

炎の少女チャーリー(1984年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
アンディとヴィッキーは政府の新薬の被験者となり超能力を得た。2人はやがて結婚し、娘のチャーリーが生まれる。チャーリーは発火能力を持ち、両親にその能力をコントロールするよう育てられていた。しかし、政府の秘密機関「ザ・ショップ」はヴィッキーを殺害し、チャーリーを誘拐する。自力で脱出したチャーリーを連れてアンディは逃亡する。

◆感想◆
ストーリーは分かりやすく、それでいてチャーリーの発火能力やアンディの人を操る能力など超越した能力の描写は興味を惹くものがあり、また、執拗に迫るザ・ショップとのやり取りなど緊迫感の高まるところも多く、飽きることなく最後まで観ることができました。

チャーリー(ドリュー・バリモア)は発火能力があること以外は普通の純粋な9歳の少女であり、発火能力を抑えきれず悲しむチャーリーの表情は心に突き刺さるものがありました。ザ・ショップの人間に対して敵対心を示すものの、本性を隠して優しく近づいてくる工作員のジョンを信頼するなど子供らしくて可愛らしいです。

そして、父親のアンディ(デヴィッド・キース)は人を操る能力を持っていて、観ていてこの能力あったらなんでもできるように思うのですが、ザ・ショップの追跡に苦しむ姿を見せており、能力の使い方がまずいんじゃないかと思いました(能力を出すとき、鼻血が出て苦しい表情をするので限界があるのかもしれません)。

敵組織のザ・ショップはチャーリーの能力を利用して軍事利用を企むという典型的な悪の組織になっていて、分かりやすいです。その中でも高齢の工作員のジョン・レインバード(ジョージ・C・スコット)はチャーリーに対して特別な愛情を抱いていて、彼の散り際は必見です。

チャーリーの発火能力はかなり派手に描かれており、序盤でも相手を火だるまにするなど残酷なものになっています。終盤のチャーリーの大攻勢は見応えがありました。

チャーリーがとても魅力的で、ドリュー・バリモアの演技力が幼い頃から優れていたことが分かる作品になっていて、とても面白かったです。
なお、本作のジャンルは「ホラー」となっていますが、怖がらせる意図のある描写は少ないので「ホラー」として観ない方が期待に沿えると思います。

鑑賞日:2023年12月4日
鑑賞方法:CS ザ・シネマ
(録画日:2022年12月12日)
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