ここにーる

かもめの城のここにーるのレビュー・感想・評価

かもめの城(1965年製作の映画)
4.0
「シベールの日曜日」を探してたらたまたま見つけてしまって。かもめの城、タイトルも雰囲気もいい。フランスの美少女パトリシア・コッジが前作からちょっと成長している。狂人扱いされてるが都会不適合者ってだけで自宅のある海辺の断崖にしか居場所がない淋しい少女アニエス。父親に人形を棄てられ替わりに案山子を立てる。それがある日スラリとした青年となって少女の前に現れ…そんな話。フランスが舞台だが何故かタワーリングインフェルノのジョン・ギラーミンのギラギラした目が少女の処女膜を狙うかのごとくしつこく姿を追う。話は悲劇へと進むが少女から大人へと変貌していく様を見事に捉えている。案山子がアニエスに与えたものそれは海岸線を自由に羽ばたける翼ではなかったか。