浮気・不倫、恋愛観・価値観、離婚・再婚など、人間の愛のかたちを、変に隠さずさらけ出しながらも、うまくオブラートに包んで泥々と描かない、ウディ・アレンの力量に感服した。
マンハッタンというタイトルと舞台もいい。その上、モノクロとスコープサイズの画づくりと、その中で起こる滑稽なドラマと演技のコントラストもまたいい。
ウディ・アレン作品では毎度そうだが、今回も相関図にすると面白い人間関係。
42歳のおっさんが17歳の女の子と付き合うが、世間体やプライドを気にして本気では付き合っておらず、同世代と付き合おうとする。しかし周りの同世代は、大人らしからぬ、欲望に趣くままの恋愛。結局、1番若い17歳の女の子が大人らしい恋愛。年齢や外見に関わらず、理性があるのも、欲望に趣くままも、結局のところ好きというハートが大切なんだと思わずにはいられない。見事！
