めちゃゲニア

WANDA/ワンダのめちゃゲニアのレビュー・感想・評価

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)
4.5
オールタイム・ベスト。
昔の自分だったら、この手の映画の主人公にイライラしていたと思うが、大人になって、今後の人生像がぼやけている自分にとってはかなり刺さった。
50年前の映画なのに、今見ても古さを感じない。というより、昔から社会は何も変わっていないのだなと思う。

ワンダはもしかしたら「ケーキの切れない非行少年」にあるような、知能に障がいがあるとまではいかなくても、簡単な手順が覚えられない・要領が悪いなどで、世間一般の人よりもより生きにくさを抱えている気がした。ゆえに、今の社会の現状との共通点を感じられるのかもしれない。

綺麗でのどかなペンシルベニアの田舎の風景が救いであるかと思えば、非情な現実味も与えている。

車内のシーンが印象的だったが、あの相手を見透かそうとしているようなズームはケリー・ライカートもオマージュしていた…気がする…。
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