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銀座化粧のさんのレビュー・感想・評価

銀座化粧(1951年製作の映画)
4.0
田中絹代が店に向かう後ろ姿のカットから、銀座のネオン街へのカット移行が美しすぎる。他にも賑わう店から、大方の客がかえり金を払わない客への対応のシーンとか。トランジションの使い方に感じ入るポイントすごく多い作品だった気がする。視覚的な効果はもちろんだけど、文脈的な意味でも。
店で歌う「八つ」の少女って完全に美空ひばり意識だよな。九歳でデビューって書いてるし、美空ひばりデビューから5年後に本作が出ている。
ある意味子どもを媒介に大人の進む道を批判的に方向づけようとしているような。
成瀬の厳しくも優しい人への視線みたいな記述を見たけど、厳しさというのはそこだと思う。
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