成瀬巳喜男監督の映画は、たびたび詩というものが絶妙な場面で登場する。
この作品でも、中盤、“我は北斗の星ならど… ” という漢詩からの引用がある。
そこから、銀座がケバケバしく騒々しいと揶揄する…
ダグラス・サーク『天の許し給うものすべて』の4年前にこんな女性映画の傑作が日本にあったとは……。田中絹代演じる女寡の主人公、雪子がいかに家父長制的な社会規範の中で閉じ込められ、主体性を剥奪されている…
>>続きを読む銀座のバーでホステスとして働く子持ちの女性と、その周辺を取り巻く人々の人間模様を描く。
埋め立てられる前の築地川や木造家屋など、現在では失われてしまった昭和二十六年当時の銀座の街並みを拝むことがで…
成瀬巳喜男監督が戦後のスランプから脱するきっかけになったとされる一本。銀座のネオン街を生きる女給の生き様をスケッチする。原作は夜の銀座を得意とした風俗作家・井上友一郎の同名連載小説。
1950年銀…
スランプに陥った成瀬復活のきっかけとなった作品といわれている。が、戦争直後東宝に押し付けられた映画の監督を無理くりやらされていた成瀬が、フリーになって撮りたい映画を作りはじめた時期の作品といった方が…
>>続きを読むたくましい女とまぬけな男を描いている
作品だなと感じました。
春雄ちゃん(雪子の息子)だけが
まともな男だね。
華々しい銀座のイメージから
離れた現実を生きる
母の顔の雪子。
石川と出会い、
女の…
作中の言葉で言うなら「夜空に映らない無数の星々」のような人たちを掬い取った作品。結局若さには勝てないのねーというのが切ない。
冒頭のシーンがラストにも反復し、またいつもの日々が続いていく。
202…