灰音

マチネー/土曜の午後はキッスで始まるの灰音のレビュー・感想・評価

3.5
この映画は説明がするのが難しい

爆撃が起きるかもしれない状況下の街で
映画監督がパニック映画を上映するのだが
USJ並みの立体的で迫力満点な演出を施した映画館で
現実のアクシデントが多発してしまい
虚構と現実がリンクしちゃって大パニックになる話?

1962年、キューバ危機下のフロリダ州キーウェスト。
海軍の父の転勤でこの町に越して来た少年ジーン。
ある日、彼が好きなB級ホラー映画の監督ウールジーが
半分蟻と化した男が主人公の新作「MANT!」を
キーウェストの街で公開するためにやってくる。
ソ連がキューバに核兵器を配置するかもしれない状況下
アメリカは海上封鎖に出る。ジーンの父も海上へ。
市民は核兵器、原爆に怯えながら生活していた。

そして映画の公開当日、思わね騒動が起こる…


クレイジーなまでの遊び心と大胆さを持つ監督が、
映画館ごと大掛かりなアトラクションを作り上げる。
尻を刺されるシーンでは客席がビリビリする。
ド迫力の映画を、こんな緊迫した状況でやるとか…(笑)
しかもこの監督には全く危機感がない。
まあ、相乗効果を狙っての上映だと思うが。
映画の裏では、少年少女の恋の吊り橋効果もあり、
なんだかもう後半が怒涛の勢い。
しかし万事がうまくまとまっていくのがすごい。
この時代に3Dな発想をする監督、ただ者ではあるまい。
面白かった。
灰音

灰音