あかね

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのあかねのレビュー・感想・評価

3.2
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Extremely Loud & Incredibly Close
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
気になってはいたけど観る機会がなかった

9.11でお父さんを亡くした11歳の少年オスカーが、ある日、お父さんのクローゼットの青い花瓶の中から一つの鍵を見つける。その鍵の入っていた封筒に残されていたたった一つのヒントを頼りに、オスカーは1人で鍵穴を探すため毎日”調査探検”を行った。ニューヨーク中、何百人ものMr. or Mrs. or Ms. Brack を訪れる…

オスカーはすごく頭が良くて、細かくて、少し変わっていて、とても臆病だけどとても勇敢
お父さんの死で自分を責めて責めて、お父さんとのつながりを失くすまいと必死でお父さんの鍵の謎を突き止めようとする、その探検の中でできるようになったことがたくさんある、思い出したつらいことがたくさんある、何百人ものブラックさんひとりひとりに人生があって、みんな何か大切なものを失っていることを知る
お父さんは、意図せずに、自分の死後も息子の成長をうながすようなしかけを持ってたのかなあと思うと、さすがだなあ

すごく重い物語だったけど、見終わった後は気持ちがすっきりしてた
何より息子思いのお母さんがすごく素敵
父の死に混乱してる息子、必死に父の影を追っている息子から、絶対に逃げずにひそかに寄り添った
その秘密は見てからのお楽しみだと思う!!

9.11で亡くなったひとりひとり、どんな戦争で亡くなったひとりひとりにも、残された人、奥さんにも息子にも娘にも父にも母にも、それぞれの思いとそのあとの物語があるってことを突きつけられた感じ
その深さについて思いを馳せたことがなかったけど、この映画を観て初めて考えることができた

ブラックさんひとりひとりのキャラの濃さと、実のおじいちゃんとの旅が、1番好きだった!
おすすめ!
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あかね

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