のふのふ

隠し砦の三悪人ののふのふのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
3.9
〝裏切り御免!〟

黒澤明監督作。
久しぶりの見返し鑑賞です!


戦国の乱世、秋月家は隣国の山名家と戦って敗れる。秋月家の侍大将・真壁六郎太は、世継ぎの姫君・雪姫を擁して隠し砦にこもる。六郎太はお家再興のための軍資金を運び出す脱出計画を練るが、敵地を横断突破するより他に道はない。六郎太、雪姫ら一行は奇策に満ちた敵中突破作戦を開始する...。




まず、真壁六郎太!!
というか三船敏郎さんかっこええぇぇ!!
豪快!強い!
そしてユーモアあり!
大声で笑っている姿はもう惚れそう!笑
馬を走らせ両手で刀を構えるシーンはカッコよすぎますね!
あそこの臨場感と迫力はズバ抜けてました!




それに負けじと男まさりで芯の通った雪姫もかっこいい!
〝姫は楽しかった。この数日の楽しさは城の中では味わえぬ。装わぬ人の世を、人の美しさを、人の醜さを、この目でしかと見た。六郎太、礼を言うぞ!これで姫は悔いなく死ねる!〟
打ち首を覚悟した際のこの雪姫の台詞がすごく印象に残りました






あとC-3POとR2-D2こと太平と又七。
最初の登場シーンから既に漂う〝憎めない奴ら〟臭!笑

六郎太が姫に妹を犠牲にしてまで忠義を尽くす姿に対して、この人たちは本当にゲスの極み!
自分勝手で常に利己的な愚か者。
でもやること全部ポンコツで滑稽なんですよね〜!笑
前半、焚き火にあたる六郎太に彼らが話しかけ迫力負けするシーンは笑った!




そして、敵の田所兵衛もかっこよかったですね!
終盤の展開はかなり熱い!
名台詞となる〝裏切り御免!〟のシーンは痛快です!






あと
動き回る登場人物を追っての長回しはスピード感あって見応えありますね!


他にも序盤の秋月兵に対して農民達が反抗して大暴動が起きるシーン。
階段を大勢の農民が駆け下りてくる、このごちゃごちゃした迫力はすごい!笑

七人の侍でもこのごちゃごちゃの混乱の中、いつのまにか主要人物が殺されてたりする戦場のリアルな感じは臨場感ありましたよね(´▽`)



以上、「隠し砦の三悪人」!
黒澤明監督作と聞くと教典というか敷居が高いイメージがあってなかなか手に取りづらいのですが、
観てみると娯楽作品として純粋に楽しめますよね!
オススメです!
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