やっぱりカルカン

ショーシャンクの空にのやっぱりカルカンのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.1
前に見たことがあるような気がするけど、グリーンマイルと間違ってるかもしれない。でも何となく見たことがあるような…
昔からビデオやDVDをレンタルする習慣は無かったし、家でBSやスカパーも映らなかったし、地上波放送されるのは24年ぶりとの事なので初めて見たような気がするけど、不思議な事にこの人は次にどうなるとか、こういうセリフを言うだろうとか、だいたい予想する通りにストーリーが進んでいった。
予想を超える裏切りや驚きは無かったが、刑務所の話の割には流れている時間が優しいというか暖かい映画のように感じた。

気になったのは原題の「The Shawshank Redemption」。「redemption」は「買戻し:(約束の)履行、救済、贖罪」という意味。直訳すると「ショーシャンク(刑務所)で罪を償う話」。
誰がどう償うのかは映画を見たら納得できるはず。主人公は元銀行員なのだが、redemptionには金融用語で「償還」という意味もあり、ダブルミーニングになっているとの話だ。
映画を見たら「(約束の)履行」にもピンとくるはず。トリプルミーニングだったのか…いや、よく考えれば「救済」も?実はもっとたくさんかかっているのかもしれない。

この映画は名言の宝庫だと思う。Twitterを見ながら視聴したが、人によって好きな名言が異なっていたのが面白かった。見るタイミングや年齢によっても刺さる言葉が変わってくるだろう。
私に刺さったのは「あの塀を見ろよ。最初は憎みーしだいに慣れー長い月日の間に頼るようになる。”施設慣れ”さ。」というセリフ。今の会社でずっと思っていることと同じだった。このままずっと底辺として死んでいくのか…と思う日々だが、自分も恐らく破滅するので今更別の仕事に鞍替えする事はできないと思う。

暴力(性暴力)描写があるから地上波で放送されなかったのかもしれないが、今回金曜ロードショーで放送された事はとても意味があったと思う。日テレさんありがとう。
本来2時間22分のところ、2時間24分の放送枠なので、30分ぐらいはカットされていると思う。HDDにNHK BSプレミアムシネマ(ノーカット版)の録画があるので、しばらくしたら今度はぜひノーカットで視聴しようと思った。

2023/12/25追記
BSテレ東【シネマクラッシュ】12月25日(月)夜6時30分~「ショーシャンクの空に」テレビ初放送4Kデジタルリマスター版
を視聴。やっぱり何回見てもいい。前回見た時から1年しか経ってないのにずっと集中して見れたし、先の展開が分かってても楽しく視聴できた。この作品は1つ1つのシーンにそれぞれの見どころがあり、まるで宝石箱みたいだと思った。

・最後に『IN MEMORY OF ALLEN GREENE(アレン・グリーンを偲んで)』と表示されるが、アレン・グリーンとはフランク・ダラボン監督の元エージェントで撮影中にエイズで亡くなった。

・劇場公開版は142分でおよそ2時間半と長めの映画になっているが、今日改めて見てもテンポが良く、無駄なシーンが一切ない。好きだからというのもあるかもしれないが、時間があっという間に過ぎていった。

・色んな出来事があったけど、ラストは心が晴れやかな気持ちになるのが良いところ。これからも5年に1回ぐらいは繰り返し見たい。