わち

フィッシャー・キングのわちのレビュー・感想・評価

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)
4.3
先日のロビン・ウィリアムズの訃報を受けて、彼の映画のベストに挙げている人が多かった本作を鑑賞。
銃乱射事件の間接的な加害者と被害者の再生を、ファンタジックな演出を絡めながら描いた素敵な映画だった。事件の影響で頭のおかしくなってしまったパリー(ロビン・ウィリアムズ)の数々の奇行は、はっきり言って鬱陶しいレベルだが、滲み出る人の良さがつい助けたくなってしまうルーカスの行動に説得力を持たせていて、最終的には「頼むからハッピーエンドであってくれ!」と願わずにはいられなかった。ロビン・ウィリアムズが素晴らしい演技を見せているからこそ、その不在がまた悲しくもなる。
観た人なら誰もが言及するであろう駅でのダンスシーンは、映像としても心理描写としても圧倒的に素晴らしい。他人に薦めたくなる良作。
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