ああああ

日本侠花伝のああああのレビュー・感想・評価

日本侠花伝(1973年製作の映画)
4.0
加藤泰が長年暖めていたオリジナル企画らしい。一般的な任侠映画的シナリオでもなく、途中からあまりセリフも聞き取れず内容あまりわからなかったんだけど、とにもかくにも演出が炸裂している。渡哲也との列車での出会い、前半最後の断崖絶壁で風に揺れる日記、拷問、走る馬の下に据えられたキャメラ、岩場での決闘、血まみれのラストキス。久々に終わった瞬間腰が抜けて立てなくなった。
決して出来がいい映画ではないと思うんだけど、情念溢れる演出の数々に見事に打ちのめされた。そしてそれに応える俳優たちの見事さ。エキストラに至るまで素晴らしい。主演の真木洋子は恥ずかしながら存じあげなかったのだが、序盤と終盤の顔がまるで違う、そして身体というか肉体に宿った怨念のようなものも感じた。
スマートさより、型を破れった思いが溢れでているこういう映画には心底憧れますね。
ザ、巨匠のやり過ぎ映画。
ああああ

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