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セント・オブ・ウーマン/夢の香りのぉゅのレビュー・感想・評価

4.1
2021年 鑑賞 21-350-27
ジョヴァンニ・アルピーノ先生の小説「闇と蜂蜜」を原作に、「カッコーの巣の上で(脚本)」等のボー・ゴールドマン氏が自身の経験を加味して脚色し、「ビバリーヒルズ・コップ」「ミッドナイト・ラン」等のマーティン・ブレスト監督の、人生に悲観し、ふて腐れた孤独な盲目の退役軍人が、自身もトラブルを抱え人生の選択に迫られている心優しい青年との数日間の交流を通じて、自分の人生を見つめ直し、新たな希望を見出すまでを描いた作品。

ボストンの全寮制名門高校に奨学金で入学した苦学生チャーリー(クリス・オドネルさん)は、裕福な家庭の子息ばかりの級友たちとの齟齬を感じつつも無難に学校生活を過ごしていた。感謝祭の週末、クリスマスに故郷オレゴンへ帰るための旅費を稼ぐためチャーリーは、姪一家の休暇旅行への同伴を拒否する盲目の退役軍人フランク・スレード中佐(アル・パチーノさん)の世話をするアルバイトに...

ー 中佐の魂はクズでも腐ってもいない ー
退役軍人の中佐の迫力のオーラを感じる作品。盲目なのに、毒舌家でタバコやお酒が似合うのは、アル・パチーノさんだからだけではないっ!チャーリーに “水準” のことを話すトラスク校長(ジェームズ・レブホーンさん)の事は、単純にチャーリーは悩みの種のようだ...

気の荒い中佐と、気弱い雰囲気のチャーリーのNY旅。タクシーの中での、チャーリーの悩みの種の吐露... それに応える中佐...
レストランでの、中佐の計画の告白シーンもいいっ!ホテルでの敬礼の説明シーンも、チャーリーの名前間違いにキレるシーンも(中佐も言い間違えているんだけど)、とても刺さる。中佐はチャーリーを認め始めている。もう「触るな!」って言わなそうだ。

“今のオレは役立たず役立たずがムダ飯を食っている事はない 話し相手になろうって奴がいるわけでもない”
銃の組み立てシーン、しっかり観たのは初めてかも。でも、チャーリーには... ●心は滅びたのか?でも、回避出来てホッとしている!

石けんのいい香りの美しい女性... タンゴは滑稽?彼が滑稽... タンゴの舞は華麗... 高級娼婦...

“一度妥協すると この国にごまんといる魂のない灰色の男の一人になる 人間としておしまいだ 君が妥協するのを見たくない!”
“心の半分は別れを告げたくて 心の半分はここに留まりたい”
チャーリーは知る、中佐の闇と、中佐の懐の深さを知る。
中佐のベットルームのシーン、ラストの学校の集会のシーンに、ウルっとした!アル・パチーノさんの盲目の演技が物凄い迫力!自動車のシーン、信号待ちからのシーンは本当にハラハラしたし、タンゴのシーンもアル・パチーノさんの演技の深さを感じた!

余談:私は「チャーリー」という名前が好き。チャーリー・パーカー?チャーリー・シーン?チャーリー・ブラウン?いや、違う。私の好きなチャーリーは...



教えませーーーーーーーーーーーーーーん

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